2014年2月10日月曜日

理化学研究所での過去の研究不正事件:血小板に関する論文の捏造事件



理化学研究所は、約10年前に、別の研究不正事件があったが、不正調査や記者発表の仕方が杜撰であったため、論文撤回を強要されたり、不正に関与したかのようのに発表されたコレスポ含むその他の共著者によって訴えられたことがある。





『独立行政法人理化学研究所の研究員による研究論文不正発表について』のHP掲載文の削除について


http://www.riken.go.jp/r-world/info/info/2010/100406/index.html

お知らせ:2004年12月24日付け『独立行政法人理化学研究所の研究員による研究論文不正発表について』のHP掲載文の削除について

平成22年4月6日
独立行政法人 理化学研究所
 今般、平成16年12月24日付け「独立行政法人理化学研究所の研究員による研究論文不正発表について」及び「Publication of Fraudulent Research Papers by RIKEN Researchers」(以下「HP掲載文」という。)とそれに関連した記者会見に関する、理化学研究所を被告として提起された名誉毀損訴訟において、この度和解が成立し、HP掲載文は削除することとなりました。
 HP掲載文の主旨は、「研究員による3篇の研究論文の不正発表について調査した結果、これらの研究論文に改ざんが認められたため、当該研究員(研究論文の責任著者2名:前職員)に対し研究論文の取下げ勧告を行った。」というものであります。
 本件3篇の論文のうち1篇の論文については、実験データの加工などの不適切な処置があったことを原告が認めております。また他の2篇の論文については、本件の訴訟に加え、研究員であった別の者から同様の訴訟が提起されましたが、その裁判において改ざんまたはその可能性が高いことが認められているほか、データの改ざんについてcorresponding authorとして責任があったことを原告は認めております。したがって、理化学研究所としては、3篇の論文に関して論文取下げを勧告したこと及びその発表の主旨に誤りはなかったと考えています。
 しかしながら、記者会見等において、原告が論文不正に積極的に関わったと受け取られかねない表現があったため、当時の一部新聞報道において、原告が不正に直接関わったかのような報道がなされ、そのため本件訴訟が提起されたものではないかと考えています。
 理化学研究所は、今後とも研究不正には厳正に対処する方針であり、同様な事件が発覚した場合は、論文の取下げ勧告やその公表を含む厳しい措置を執ることとしておりますが、記者発表等に際しては誤解を招かないよう、細心の注意を払うことに留意したいと考えています。


以下に、本和解の要旨を掲示いたします。

和解条項要旨
1 (1) 原告は、論文「Proplatelete formation of megakaryocytes is triggered by autocrine-synthesized estradiol(邦題:「血小板は自己合成されたエストラジオール(女性ホルモン)が引き金となって放出産生される」)掲載誌「Genes & Development 17,2864-2869(2003)」以下「本件論文1」という。」において、GFP付き3β-HSDを使用したことを明示した記載をしなかったこと、実験データのバンドを消去する加工を行った図を掲載したことが不適切であったことを認める。
(2) 被告は、原告が、本件論文1の結論に誤りがなかった旨を適宜の方法で公表することに異議を述べない。
2 (1) 原告は、論文「Regulation of APC Activity by Phosphorylation and Regulatory Factors(邦題:「リン酸化と制御因子によるAPC活性の制御」)」(掲載誌「Journal of Cell Biology,146,791-800(1999)」、以下「本件論文2」という。)及び論文「PKA and MPF-Activated Polo-like Kinase Regulate Anaphase-Promoting Complex Activity and Mitosis Progression(邦題:「PKAおよびMPFで活性化されたポロ・リン酸化酵素が分裂中期促進複合体(APC)と分裂期進行を制御する」)」(掲載誌「Molecular Cell, 1,371-380(1998)」、以下「本件論文3」という。)において、実験データの一部に改ざんがあったことにつき、corresponding author としての責任があることを認め、被告に対し、遺憾の意を表する。
(2) 被告は、原告が本件論文2及び3における上記不正に積極的に関わっていたかのような印象を与える記者会見を行い、また、ホームページ上に同様の文章を掲載したことにつき、それらの表現が不適切であったことを認め、原告に対し、遺憾の意を表する。
3 (1) 被告は、その公式ホームページ上に掲載されている平成16年12月24日付け「独立行政法人理化学研究所の研究員による研究論文不正発表について」及び「Publication of Fraudulent Research Papers by RIKEN Researchers」と題する日英両文の文書(URL:http://www.riken.jp/r-world/info/release/press/2004/041224/index.html及びhttp://www.riken.jp/r-world/info/release/press/2004/041224/index_e.html)を本和解成立後1週間以内に削除する。
(2) 被告は、前項に基づいて上記文書を削除した日から2週間、その公式ホームページのトップページ中に「お知らせ」欄を作成し、同欄に、日本語及び英語で、「平成16年12月24日付け記者発表内容は、削除しました。」と記載するとともに、前項に基づいて上記文書を削除した日から3年間、上記各URLに、日本語及び英語で、「12月24日付け『独立行政法人理化学研究所の研究員による研究論文不正発表』は、関係当事者間の裁判上の和解に基づき、削除しました。」と掲示する。
以上

1 件のコメント:

  1. 理化学研究所の過去の不祥事まとめ に移動します。
    http://stapcells.blogspot.com/2014/04/blog-post_18.html

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